- 自分のユーティリティが何ヤードなのか知りたい
- 番手別のユーティリティの飛距離の目安を整理したい
- アイアンやフェアウェイウッドとの距離差をはっきりさせたい
ゴルファーがコースで番手を決めるたびに迷ってしまうと、ショットの前から余計な不安が増えがちです。
ユーティリティは150〜200ヤード前後を担うクラブで、番手やロフトによって役割と飛び方が大きく変わります。
このページではユーティリティの飛距離の目安を番手別に整理し、アイアンやフェアウェイウッドとのつながりを整える考え方をまとめます。
プレーヤーが自分のヘッドスピードとキャリーの距離を基準にすると、無理なく振れる番手と狙えるヤードが決めやすくなるでしょう。
ゴルファーが一度数字と距離の関係を整理しておくと、ラウンドでクラブ選びに悩まずショットに集中できる状態になります。
- ユーティリティの番手別飛距離を具体的な数字で整理したい
- 150〜200ヤード前後の距離をどのクラブで打つか決めたい
- アイアンとフェアウェイウッドのあいだのすき間をユーティリティで埋めたい
- 自分のヘッドスピードに合うユーティリティの本数を選びたい
- コースでキャリーとランを意識した番手選びを実践したい
番手別に見たユーティリティの飛距離の目安は?
ユーティリティはおおよそ150〜200ヤード前後を打つクラブです。ドライバーとアイアンのあいだの距離を担当する番手になります。
番手ごとのおおよその飛距離を知っておくと、コースでの「何番で打つか」が一気に楽になります。ここでは3番〜7番と、25度・28度といったロフト表記モデルの目安を整理します。
5番ユーティリティは何ヤード飛ぶかの目安
5番ユーティリティは、多くのアマチュアにとって「180ヤード前後を狙うためのメインクラブ」になりやすい番手です。ドライバーのキャリーが220〜230ヤードくらいの男性を基準に話を進めますね。
男性アマチュアならキャリー155〜170ヤード、トータルで160〜180ヤード前後が5番ユーティリティの目安になります。女性やヘッドスピードがゆっくりな人は、そこから20〜40ヤードほど短くなると考えるとイメージしやすいです。
5番ユーティリティの標準ロフトと弾道イメージ
一般的な5番ユーティリティのロフトは25〜27度前後です。4番アイアン〜5番アイアンに近いロフト帯ですね。
弾道は中〜高弾道になりやすく、「前に強く飛びつつしっかり止まる」バランス型の球筋になりやすいクラブです。ラフからでもボールが上がりやすいのが大きなメリットになります。
地面から190ヤードを打つのは難しくても、170〜180ヤードなら狙いやすいという人が多いです。このゾーンを楽に打てるかどうかがスコアメイクに大きく関わります。
ドライバー飛距離から逆算する簡単な目安
ざっくりした目安として、ドライバーのトータル飛距離が230ヤード前後の男性なら、5番ユーティリティのトータルは180ヤード前後が標準的です。
ドライバーが200ヤード前後の人なら、5番ユーティリティで160ヤードくらいを基準にすると距離感を合わせやすくなります。
「ドライバーのだいたい70〜80%くらいの距離が5番ユーティリティ」と覚えておくと、番手選びで迷いにくくなります。
女性・ヘッドスピード別のおおよそ目安
ヘッドスピードが40m/s前後の男性なら、キャリー160〜170ヤードが現実的なゾーンです。43m/s以上あれば170〜180ヤードも十分狙えます。
一方、ヘッドスピード30〜34m/sの女性ゴルファーでは、5番ユーティリティのトータル飛距離が120〜140ヤード前後のイメージになります。
性別よりも「自分のヘッドスピード」と「実際にどれくらいキャリーしているか」を基準に、5番ユーティリティの距離を決めることが大切です。
4番ユーティリティと4Uの飛距離の違い
4番ユーティリティと4Uという表記は、基本的には同じ意味を指します。メーカーによって「4H」「UT22°」など、書き方が少し違うだけなんですね。
飛距離を決めるのは番手の数字よりも、ロフト角とシャフトの長さ、そしてヘッドの設計です。ここを押さえておくと、番手表記に振り回されなくなります。
- 同じ「4U」でもロフトが22度と24度で飛距離が変わる
- シャフトが長いモデルほど少し飛びやすい
- やさしいモデルはスピン量が多くなりキャリー寄りになる
- 平均的な男性ならトータル170〜190ヤードが4番ユーティリティのゾーン
だいたいのイメージとして、4番ユーティリティは「180ヤードのクラブ」と考えると使いやすいです。もちろん、ヘッドスピードが速い人は190〜200ヤード飛ぶこともあります。
同じ4番ユーティリティでも、ロフトが2度違えば10ヤード前後変わることが多いので、「番手」ではなく「ロフト」と「実測のキャリー距離」で管理するのがおすすめです。
中古クラブやロフト違いのモデルを混ぜて使う場合は、必ず練習場や弾道計測器でキャリーを測ってから、本番投入するようにしてくださいね。
3番ユーティリティと2番ユーティリティの標準飛距離
3番ユーティリティと2番ユーティリティは、「200ヤード前後を攻めるためのクラブ」です。難易度は少し上がりますが、うまく使えるとロングホールの攻め方が一気に変わります。
一般的な男性アマチュアの場合、3番ユーティリティのトータル飛距離は190〜210ヤード前後が目安になります。キャリーで180〜190ヤードほど飛ぶイメージですね。
2番ユーティリティはさらにロフトが立ち、ヘッドスピード40m/s前後の男性でトータル200〜220ヤード前後が標準的です。5番ウッドと同じか、少し短いくらいの距離感になります。
ただし、2番ユーティリティは球が低く出やすく、グリーンで止めるには技術が必要です。打ち出しが低い人や、そもそも3番ユーティリティでも高さが足りない人には、あまりおすすめできません。
200ヤードをキャリーでしっかり打てる人以外は、「3番ユーティリティまで」にしておき、その代わりに5番ウッドや7番ウッドを活用した方がスコアメイクにはつながりやすいです。
6番・7番ユーティリティの飛距離とアイアンの代わり方
6番・7番ユーティリティは、「ロングアイアンが苦手な人のためのやさしい代役」です。最近はストロングロフトのアイアンが増えたので、このゾーンのユーティリティがとても人気になっています。
目安として、6番ユーティリティはトータル150〜170ヤード、7番ユーティリティは140〜160ヤード前後をカバーします。ここではアイアンとの対応関係もまとめておきます。
| クラブ | ロフト目安 | キャリー目安 |
|---|---|---|
| 6番ユーティリティ | 26〜28度 | 145〜160ヤード |
| 7番ユーティリティ | 29〜32度 | 135〜150ヤード |
| 6番アイアン | 27〜29度 | 140〜150ヤード |
| 7番アイアン | 30〜33度 | 130〜140ヤード |
表を見ると分かるように、ロフトだけ見ると6番ユーティリティと6番アイアンは近い数値です。それでもユーティリティの方がやさしいと感じる人が多いのは、重心が低くてボールが上がりやすい設計になっているからです。
アイアンで「当たっているのに高さが足りない」「キャリーが少なくて手前のバンカーにつかまる」という人は、同じロフト帯のユーティリティに替えるだけで、キャリーが10ヤード近く伸びることもあります。
25度・28度ユーティリティの飛距離と役割
最近は番手表記ではなく、「25°」「28°」とロフトで表示されたユーティリティも増えてきました。このあたりのロフトは、5番・6番ユーティリティゾーンにあたります。
25度はキャリー170ヤード前後、28度はキャリー160ヤード前後を狙うためのクラブと考えるとイメージしやすいです。ヘッドスピードや性別によって、この数字から前後20〜30ヤードくらいの幅があります。
25度ユーティリティは「180ヤードの主力クラブ」
25度ユーティリティは、多くの場合5番ユーティリティと同じ立ち位置になります。4番アイアンや飛び系の5番アイアンの代わりとして入れる人が多いロフト帯です。
男性でヘッドスピード40m/s前後なら、キャリー170ヤード前後が現実的なゾーンになります。トータル180ヤード前後を狙えるので、パー4のセカンドや長めのパー3で出番が多くなります。
「180ヤードをグリーン方向に狙うクラブが欲しい」と感じている人には、25度ユーティリティが最優先候補になりやすいです。
28度ユーティリティは「止めるショット担当」
28度ユーティリティは、6番ユーティリティ相当のロフトです。飛距離だけを見ると6番アイアンと近いですが、弾道の高さとキャリー性能が大きく違います。
キャリーの目安は男性で155〜165ヤード前後、女性なら110〜130ヤード程度です。ボールは高く上がり、グリーンでしっかり止めやすいのが特徴になります。
バンカー越えや池越えで「絶対にショートしたくない場面」では、アイアンより28度ユーティリティを使った方が、キャリーが安定しやすいので安心感があります。
25度と28度、どちらを先に入れるべきか
まずは、今のセッティングで「一番困っている距離」を考えましょう。180ヤードが打てなくて困っているなら25度、160ヤード前後のキャリー不足に悩んでいるなら28度が優先です。
ドライバーの飛距離が200ヤード前後なら、25度よりも28度の方が現実的に使いやすい場面が多くなります。一方、230ヤード以上飛ぶ人は25度の方が出番が多くなるでしょう。
最終的には、アイアンとフェアウェイウッドとの「飛距離のすき間」をどちらが自然に埋めてくれるかで選ぶと失敗しにくいです。
ユーティリティの飛距離の目安とアイアン・フェアウェイウッドとの違い
ユーティリティは、アイアンとフェアウェイウッドのあいだの距離を埋めるために作られたクラブです。番手ごとの距離関係を整理すると、バッグ全体の構成がはっきりします。
ここではフェアウェイウッドとの飛距離差、アイアンとのつながり方、そしてセット全体の中でユーティリティがどこに位置するのかを整理していきます。
5Wと4UTの飛距離差と使い分け方
5番ウッドと4番ユーティリティは、ロフトが近くて距離も重なりやすい組み合わせです。「どちらを使うべきか」で迷う人も多いですよね。
ポイントは、単純な飛距離だけを見るのではなく、「キャリーの長さ」「ランの出方」「求める弾道」で使い分けることです。
- 5番ウッドの方がシャフトが長く、純粋な飛距離は1番手ほど上
- 4番ユーティリティはキャリーは少し短いが方向性とミスヒットに強い
- 5W=高弾道でラン少なめ、4U=中弾道でランが出やすい
- 総飛距離の目安は5Wが190〜200ヤード、4Uが170〜190ヤード
風のない状況で「とにかく遠くへ運びたい」ときは5番ウッドが有利です。逆に、狭いホールでフェアウェイをキープしたいときや、ラフからグリーンを狙いたい場面では4番ユーティリティの方が安心感があります。
5Wはティーショット寄り、4Uはセカンドショット寄り、と役割を分けると同居しやすくなります。5Wと4Uの両方を入れるなら、「5Wで届きすぎると危ない場面」と「4Uだと届かない場面」の差がどれくらいあるかもチェックしてください。
ユーティリティとアイアンの飛距離差をそろえる考え方
ユーティリティとアイアンは、ロフト角と飛距離が重なる部分が多いクラブ同士です。そのため、何も考えずに入れていくと「ほぼ同じ距離のクラブ」が増えてしまいます。
理想は、ユーティリティもアイアンも「10ヤード刻みの階段になるように」番手を並べることです。多くのクラブは、ロフトが4〜5度変わると飛距離が約10ヤード変わるように設計されています。
たとえば、7番アイアンのキャリーが140ヤードなら、6番アイアンは150ヤード前後、5番ユーティリティは160〜170ヤード前後、4番ユーティリティは170〜185ヤード前後、といった並びが自然です。
「ロフトで4〜5度ずつ」「キャリーで10〜15ヤードずつ」階段になるように、ユーティリティとアイアンの組み合わせを考えると、番手選びのミスが一気に減ります。
もし「5番アイアンと5番ユーティリティが同じくらいの距離」になっているなら、どちらかを抜くか、ロフトの違うモデルに買い替えることも視野に入れてみてくださいね。
ユーティリティの飛距離ランキングの位置づけを整理
クラブ全体の中で、ユーティリティがどのあたりの飛距離を担当しているのかを整理しておくと、ラウンド中の迷いがかなり減ります。
ここでは、ドライバーのトータル飛距離が230ヤード前後の男性を想定した「おおよその距離関係」を表にまとめます。
| クラブ | ロフト目安 | トータル飛距離の目安 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 3番ウッド | 15度前後 | 210〜220ヤード | 長いホールのティーショット |
| 5番ウッド | 18〜19度 | 190〜200ヤード | ロングの2打目・ティーショット |
| 3番ユーティリティ | 19〜21度 | 190〜210ヤード | 風に強いセカンドショット |
| 4番ユーティリティ | 22〜24度 | 170〜190ヤード | パー4のセカンドの主力 |
| 5番ユーティリティ | 25〜27度 | 160〜180ヤード | 4I・5Iの代わり |
この下に6番ユーティリティ(150〜170ヤード)、6番アイアン(140〜150ヤード)と続いていくイメージです。もちろんヘッドスピードやモデルによって変わりますが、ユーティリティはだいたいこの帯域を担当しています。
ポイントは、「ユーティリティ=150〜200ヤードゾーン」「フェアウェイウッド=180〜220ヤードゾーン」が重なりながら並んでいる、というイメージを持つことです。
自分のドライバー飛距離を書き出し、そこから逆算して「何ヤード刻みで階段を作りたいか」を決めると、必要なユーティリティの本数が見えてきます。
番手構成でユーティリティを何本入れるかの決め方
ユーティリティを何本入れるかは、ドライバーの飛距離や得意クラブによって変わります。正解は人それぞれですが、考え方のパターンは絞れます。
「フェアウェイウッドが得意か」「アイアンが得意か」「どの距離で困っているか」から逆算して、ユーティリティの本数を決めるとスッキリします。
ドライバー200ヤード前後なら「5U+6U」の2本構成
ドライバーのトータルが190〜210ヤードくらいの人は、3番・4番ユーティリティは現実的に使いこなしづらいケースが多いです。そのかわり、5番・6番ユーティリティがとても心強い存在になります。
この場合、3番ウッドは無理に入れず、5番ウッド+5U+6Uといった構成にすると、150〜190ヤードをきれいにカバーできます。
「長いクラブは2本だけにして、そこから先はやさしいユーティリティとアイアンでつなぐ」という考え方にすると、ミスの幅が一気に小さくなります。
ドライバー230ヤード前後なら「4U+5U」か「3U+4U+5U」
ドライバーが230ヤード前後飛ぶ男性なら、180〜200ヤードゾーンのクラブ選びがスコアのカギになります。この帯域をユーティリティでしっかり埋めたいところです。
フェアウェイウッドが得意な人は3W+5W+4U+5U、ウッドが苦手な人は3Wを抜いて3U+4U+5Uといった構成にするのもおすすめです。
「200ヤードを打つクラブ」「190ヤード」「180ヤード」「170ヤード」と、狙いたい距離から逆算して必要本数を決めると、ユーティリティの役割がはっきりします。
女性・シニアなら「6U・7U中心」で考える
ヘッドスピードがゆっくりめの人は、ロングアイアンを無理して使うより、6U・7Uを中心に構成した方が圧倒的にやさしくなります。
たとえば、5W・7W・5U・6U・7Uというように、ウッドとユーティリティで150〜180ヤード前後をほぼカバーしてしまう構成も有力です。
「7番アイアンより長いクラブは、全部ユーティリティとウッド」で固めてしまうのも立派な戦略です。自分が打ちやすい形のクラブを優先して選びましょう。
ユーティリティの飛距離の目安をコースでどう生かす?
番手ごとの飛距離目安が分かっても、それをコースで生かせなければスコアは良くなりません。大事なのは「自分にとっての実際の飛距離」を把握し、状況ごとに使い分けることです。
ここからは、飛距離が出ないときの見直しポイントや、キャリーとランの考え方、練習場とコースの差、自分専用の飛距離表の作り方まで実践的に解説します。
ユーティリティで飛距離が出ないときの見直しポイント
「番手表より明らかに飛んでいない」「同じクラブなのに距離がバラバラ」というときは、クラブのせいだけではなく、打ち方や選び方にも原因が隠れていることが多いです。
いきなり買い替える前に、まずは自分でチェックできるポイントを洗い出してみましょう。
- ボール位置が左に寄りすぎてトップが多くなっていないか
- 無理な番手を選んで「届かせよう」と力んでいないか
- ラフや逆目からでも同じ距離を期待していないか
- ロフト角がアイアンや他のUTと被っていないか
まず、ボール位置はスタンス中央よりやや左足寄りくらいが基準です。左に置きすぎると最下点を過ぎてから当たるので、トップやスライスが増えて飛距離が落ちます。
また、180ヤードが必要な場面で「5Uだとギリギリ届くかも」という状況は危険です。届かせようと力むとスイングが崩れ、結果的にキャリーも方向性も悪くなってしまいます。
ラフや冬の薄い芝、向かい風などでは、そもそも同じ距離は出ません。状況によって「番手を1つ増やす」「手前に刻む」という選択を取れるかどうかが、上達の分かれ目になります。
キャリーとランで飛距離の目安を分けて考える
飛距離の数字を見るときに、意外と見落とされがちなのが「それはキャリーなのか、ラン込みなのか」という点です。ここを混同すると、クラブ選びで大きなミスが起きます。
ユーティリティは、クラブによって「キャリー型」と「ランで稼ぐ型」が分かれるので、自分のクラブがどちら寄りなのかを把握することが大切です。
たとえば、柔らかめのシャフトでスピンが多くかかるモデルは、ボールが高く上がり、キャリーが長くランは少なめになります。一方、ロフトが立ち気味で低スピンのモデルは、キャリーは短めでも、着地後にしっかり転がるタイプです。
バンカーや池の手前にしっかり届かせたい場面では、「キャリー何ヤード出るか」が基準になります。逆に、広いフェアウェイに置きたいティーショットでは、ラン込みのトータル飛距離で考える方が現実的です。
練習場や弾道計測器で「キャリー」と「トータル」の両方を必ずチェックし、クラブごとの性格をつかんでおくと、コースで迷いなく番手を選べるようになります。
練習場とコースでユーティリティの飛距離が変わる理由
「練習場では180ヤード飛んでいたのに、コースだと全然届かない…」という経験は、多くのゴルファーが一度は感じるギャップです。原因はいくつか重なっています。
ボールの種類、ライの違い、標高や気温、そしてメンタルの状態まで、ユーティリティの飛距離に影響する要素は意外と多いんです。
| 要素 | 練習場 | コース | 飛距離への影響 |
|---|---|---|---|
| ボール | レンジボールが多い | 自分のボールを使用 | レンジボールはスピンや初速が変わり、実際より短く出ることも長く出ることもある |
| ライ | マットの上で一定 | 芝・傾斜・ラフなど不安定 | ラフや悪いライではキャリーが10〜20ヤード落ちても不思議ではない |
| メンタル | OBや池のプレッシャーが少ない | 狭いホールや池越えで緊張 | 力みや打ち急ぎでミート率が落ち、飛距離ダウンにつながる |
こうした要素が重なり、「練習場よりコースの方が5〜10%飛ばない」という状況になりやすいです。特に冬場は気温や芝の状態により、さらに距離が落ちます。
コースでの実測値を基準にして、練習場の数値は「参考程度」と割り切る方が現実的です。
ラウンド中に何度か、「思ったより届かなかったショット」「逆に飛びすぎたショット」をメモしておくと、次第に自分用の補正値が見えてきますよ。
自分専用のユーティリティ飛距離表を作る手順
最後に、コースで本当に役に立つ「自分専用のユーティリティ飛距離表」の作り方をまとめます。番手別の一般的な目安も参考になりますが、最終的に頼れるのは自分のデータだけです。
少し手間はかかりますが、一度作ってしまえばクラブ選びの迷いが大きく減り、ラウンドの安心感がぐっと増します。
① 用意するものを決める
まずは、ラウンド中にメモできるものを準備します。スマホのメモアプリでもいいですし、小さなメモ帳でも構いません。
可能であれば、GPS距離計やレーザー距離計もあると理想的です。グリーンやハザードまでの正確な距離が分かると、キャリーの把握が一気に楽になります。
「何ヤード打ちたいのか」「実際何ヤード飛んだのか」をその場ですぐ記録できる環境を用意することが第一歩です。
② 練習場でおおよそのキャリーをつかむ
次に、練習場でユーティリティだけを集中的に打つ時間を作ります。ターゲットまでの距離表示とネットの位置を確認しておきましょう。
5球〜10球ずつ打ち、明らかにミスした球を除いて「だいたいこのくらい」という平均キャリーをメモします。このとき、「当たりが良かったとき」「普通の当たり」の両方を書いておくと役に立ちます。
練習場では、番手ごとの「キャリーのレンジ(例:155〜165)」をざっくりつかむのが目的です。
③ コースで実際の距離を補正する
ラウンドでは、平らなライからユーティリティを使う場面を中心に、狙った距離と実際の着地点の差を記録します。グリーン手前のエッジや、バンカーの位置などを目安にすると測りやすいです。
たとえば「4Uで170ヤードを狙ったが、実際は手前5ヤードに落ちた」なら、その日の条件では165ヤードが現実的なキャリーということになります。
1〜2ラウンド分のデータがたまると、自分が「理想より何%短く(または長く)」飛んでいるかが見えてきます。
④ 一覧表にまとめてクラブ選びに使う
最後に、クラブごとに「キャリー」「トータル」「当たりが良かったときの最大値」をまとめた一覧表を作ります。紙でも画像でも、スマホでさっと見られる形なら何でもOKです。
たとえば「4U:キャリー165/トータル180」「5U:キャリー155/トータル170」といった形で書いておくと、コースでの番手選びがとても明確になります。
この表は一度作ったら終わりではなく、新しいクラブを入れたり、スイングが良くなって飛距離が伸びてきたら、その都度アップデートしていきましょう。成長や変化が目に見えて分かるので、モチベーションアップにもつながります。
ユーティリティの飛距離の目安まとめ
ユーティリティは150〜200ヤード前後を担当し、番手やロフトによって飛距離と弾道の役割が変わるクラブです。
アイアンとフェアウェイウッドのあいだをキャリーで10〜15ヤード刻みの階段にすると、番手選びの迷いが減りスコアメイクが安定します。
【要点まとめ】
- ユーティリティは150〜200ヤード帯を担当するクラブである
- 飛距離は番手ではなくロフトとヘッドスピードで決まるものだ
- アイアンとユーティリティはキャリーで10〜15ヤード刻みに並べることが重要だ
- 25度と28度は5U・6Uゾーンとしておおよそ180前後と160前後を担うロフト帯である
- 5Wと4Uは距離が重なりやすいため役割分担をはっきりさせることが大切だ
- 練習場とコースでは条件の違いで5〜10%ほど飛距離が変わることがある
- キャリー型かラン型かを把握してクラブごとの使い方を決めることが有効だ
- 自分専用の飛距離表を作りラウンドごとに更新していくことが上達につながる
ここまでユーティリティの飛距離の目安と番手ごとの役割を整理すると、自分のセットのどこをユーティリティで埋めるかが見えやすくなります。
練習場だけでなくコースでの実測値も記録しながら、キャリーとトータルの数字を少しずつ整えていくことが大切です。
数字に裏付けされた番手表を持てるようになると、クラブ選びに迷わず落ち着いてショットに集中できるようになります。
